須澤 美佳

ウェブデザイナーが
「エリアマイスター」という
新しい働き方を提案

ママントレ:兵庫県

スキルが高く就業意欲の高い主婦と企業をつなぐ「エリアマイスター」

SEの仕事を出産前に辞めた須澤さん。出産後、子どもが保育園に入れず、一時保育で預けて近くのウェブ制作会社でパートとして働くものの、時給が託児代に消える現実。そのうえ、リーマン・ショックで待機児童数は3倍に。在宅で何かできないかと考えていたときに、街で見かけたのが「芦屋女性創業塾」。そこで起業など多様なスタイルで働く女性たちと出会います。「参加をきっかけにウェブデザイナーとして起業。ITに詳しい人がいなくて、参加者から仕事の依頼をいただいたりしました」。そして2012年、ママたちにパートと正社員以外の働き方があることを知ってほしいと、「ママントレ」(ママ+アントレプレナー)を立ち上げ、サイトで情報発信しはじめました。

「あなたはスキルがあっていいけど、私なんて…」と言われることが多い須澤さん。「でも、一緒に働いてみると、スキルが高く人望の厚い人が多い。責任感が強く、企業勤めの経験しかない人ほど、ブランクがあると仕事に復帰できないと思い込む傾向がある」。そこで、スキルが高く就業意欲の高い主婦と企業をつなぐ「エリアマイスター」を考案。必要な時に必要なだけ両者のニーズを結びつける新しいワークスタイルです。直接会えるように、大阪から神戸間の活動ができる人という条件も設定。「起業はハードルが高いという声もあり、もとからあるスキルで仕事ができる環境をつくりたかったんです」。

LEDファイナリストになってから2年半。「エリアマイスター」に登録する主婦は300名になり、取引企業数も約3倍。売上げも年々上昇しています。2016年4月に「ママントレ」を法人化して事務所を開設。翌年1月には有料職業紹介を取得しました。一歩踏み出すためのキャリア支援から、家事・育児と両立できる仕事の紹介、スキルアップのための勉強会、情報交換や仲間づくりを目的とした交流会、さらには起業や就職支援など、ライフステージに合ったさまざまなサポートを行っています。「私たちが必要だと思うことを楽しみながら実行していると、自然と人の輪が広がって」と話す須澤さん。主婦だから、ママだから、地元だから、好きだからできる仕事がどんどん増えています。

(先輩からのアドバイス)
いまでも、サポーター企業3社様とのおつきあいは続いており、「LEDのファイナリストだったんですね」とあちこちで信頼を得られることが多いです。
ファイナリスト=ゴールではありません。自分からアクションを起こし、積極的にLEDに関わっていってください。

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