中村 真由美

乳がん経験者が作るお洒落をあきらめない乳がん下着専門店

アボワールインターナショナル株式会社:京都府

一人でも多くの乳がん患者に、デザイン・機能・価格に優れたブラを届けたい

「アボワール」は、乳がん経験者の中村さんがつくった乳がん下着専門店。一般に販売されている術後ブラジャーはほとんどベージュ色で、デザインや機能性もイマイチという現状に直面した中村さん。乳がんを経験しても、以前のようにキレイでかわいい下着を身につけたい! 「それじゃあ、自分でつくるしかない」と、賛同してくれる技術力の高い製造会社を見つけ、乳がん経験者としてのアイデアを盛り込んだ、おしゃれでラクで機能的、しかも低価格のオリジナルブラを開発。本格的に事業に取り組むため、長年勤めた会社を辞め、2015年10月に「アボワール」を立ち上げました。

 

小さなオフィスで「これからどう展開していこうか」と考えていたときに、友人に背中を押されて応募したLEDでファイナリストに選ばれた中村さん。「事業経験もなく、プレゼンの心構えもない荒削りな私をサポートしてくださったLEDのおかげです」。それから1年半が経ったいま、状況は大きく変化。2017年2月に法人化して、3月に新商品を発売。目抜き通り沿いのオフィスビルに引っ越し、人も雇い始めました。新商品は、女性の乳腺外科医・乳がん認定看護師らと時間をかけて開発した「ラクで、心地よく、気持ちの上がる」術後用ブラジャーです。

 

「新商品が発売にいたるまでは苦悩の日々。だけど、妥協しなくて本当に良かった」という中村さん。胸やわきの傷に優しい縫い目や感触を重視。スナップを止めた状態で下からも上からも着脱可能。少しでも気持ちが明るくなるようにと、ボーダーや花柄も揃えました。「落ち込んでいるなかで、『こんなの待ってました!』と喜んでくださるのが一番うれしい」。全国各地の病院に新商品のサンプルやパンフレットを送付したところ、直接連絡をいただいて医療者向け勉強会や、患者向け相談会も開くように。「術後ブラはみなさん試着して買いたいはず。国内ならどんなに遠くても、こちらの送料もちで試着していただけます」と、きめ細やかな対応や、一人ひとりに寄り添ったサービスを心がけます。「日本の隅々まで、一人でも多くの方にアボワールの商品を届けたい」という熱い想いを込めて。 

 

(先輩からのアドバイス)

やりたいことがあるなら、あきらめずに前へ進まないと扉は開かないし、何かに挑戦しないと課題は見えてきません。LEDに応募しようと決心することが、あなたの大きなパワーになるはずです。私は無理と言わず、ぜひトライしてください。

 

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