光畑 浩美

5秒で世界が広がる らくらくピアノ術

一般社団法人 全日本らくらくピアノ協会:大阪府

生きがいにつながる音楽の提供で、超高齢社会に貢献する

「気軽に」「喜びのなかで」「集いながら」わかちあえる音楽を通して、超高齢社会に貢献したいと光畑さんが考案したのが「らくらくピアノ®」。音階を指番号に置き換えることで、楽譜が読めなくても、ピアノ未経験でも、初日から両手で演奏できるという画期的なメソッドです。このメソッドに弾ける喜びをもたらすグレード認定と、オリジナル講師認定制度を採用した「中高年のためのピアノ教室」は全国に広がり、受講生は約4,000名、認定講師は約820名におよびます。また、手の指・舌・口の運動が脳の大部分を活性化することから、ピアノの弾き語りをヒントにした「Tapness®(タップネス)」も考案。童謡・唱歌を歌いながら指タップ運動をしたり、懐かしい歌謡曲を歌って思い出を語ることで脳を活性化し、認知症予防や仲間・健康づくりの手助けをします。

 

「協会というカタチでは、皆さんによりよい教材をタイムリーに提供することが困難なため、法人化を考えていました」という光畑さん。LEDのファイナリストに選ばれ、5社のサポート賞を得たことで、ただちに株式会社PREMUSEを設立。そして、指で机やひざをタップする数をカウントする「Tapness®アプリ」の開発に本格的に取り組み、2017年1月に日本語・英語で世界同時公開。同年3月に発売した教材をもとに大阪市立大学との共同研究もスタートし、病院や介護施設などへの普及をめざします。「長寿医学の世界的権威である白澤卓二先生も、『歌いながら指をタップすることで、脳に最適な刺激を与えるTapness®はいいね』と言ってくださってるんですよ」。

 

2017年9月末には、『らくらくピアノ – For Kids -』を発売。「メリーさんのひつじ」や「むすんでひらいて」など8カ国以上の民謡が入っており、親子で楽しめて、ピアノ初心者や中高年にも適したこの教材の海外展開も考えているとのこと。「ファイナリストになった1年半前と比べると、いまは想像以上に事業が具体化しています。大勢の方のご協力に心から感謝しています」と話す光畑さん。これからも「世界共通の音楽を生きる力に!」を合言葉に、生きがいにつながる音楽をより多くの人々のもとに届けます。

 

(先輩からのアドバイス)

私の好きな言葉は、「天空に大きな円を描き、その一片の弧とならん」。大きな志をもって、多くの人とともに歩めるような事業をめざしてください。LEDをきっかけに、たくさんの出会いやつながりを得ることができます。ぜひこの機会を活用してください。

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