高橋 梨恵

「ママの『欲しい』の声からものづくりを始める商品開発システム」

pomochi:兵庫県

抱っこひもに装着することに特化した、新しいスタイルのマザーズバッグ

「東急ハンズ新宿店の1ヵ月限定販売で完売しました」と、初の実店舗販売に手応えを感じているのは、pomochi(ポモチ)の店長、高橋さん。「赤ちゃんと手ぶらでラクにおでかけ」をコンセプトに開発された抱っこひもリュックが、ママの「欲しい!」に響いているようです。抱っこひもで赤ちゃんとお出かけすると、「肩に掛けたバッグから財布や荷物が取り出しにくい」「買い物袋が増えたら両手がふさがって危ない」「両手がふさがると上の子の手をつないであげられない」。そんなママの悩みを解消してくれるのは、育児中の高橋さんが自分のためにつくった抱っこリュック。抱っこひもに引っかけるだけでマザーズバッグに変身します。pomochiはブログやSNS、雑誌で注目され、2年間のネット直販で700個を販売する人気商品になりました。実家を改装した作業場での製造に加えて、カバンメーカーへの業務委託も始まっています。

日頃から「ひょうご産業活性化センター」へ経営相談に通っていた高橋さんは、そこでLEDへの応募を勧められます。「私にはまだ早いと思ったんですが、エントリー前に神戸で行われたLEDアカデミーにも参加して、応募してみようと思いました」。ファイナリスト10人を選ぶプレゼンには悔いのないように挑み、「プレゼンの練習は私が一番したと思います! 」と言うほど。間際まで暗記して練習した結果、見事ファイナリストになりました。「ひょうご産業活性化センターの方々がとても喜んでくださったので、恩返しができてよかった。また、サポート企業様からWebの先生をご紹介いただき、より注文しやすいサイトを構築中です」。

抱っこひもリュックはきっかけでしかなく、お客様の「こんなもの欲しいな」をカタチにして、子育てがラクになるお手伝いをすることが高橋さんの本望。子どもの成長とともに、ママの悩みやニーズは日々変化することにも着目しています。「アンケートを投げかけたら、一晩で約100名が返信してくれるお客様の存在もpomochiの強みで、新商品開発につながっています。でも、事業拡大は急ぎません。地に足をつけてpomochiを愛されるブランドに育てていきたいです」。

(先輩からのアドバイス)
過去のファイナリストの皆さんがキラキラして見えたので、私は違うかなと思ったんですが、背中を押していただいて挑戦。死ぬ気で取り組んだプレゼン練習もいい経験になりました(笑)。思い立ったら即行動。
そして、自分の信念を曲げないことも大事だと思います。

戻る