細谷 有希

がん患者支援のための地域ネットワーク構築プロジェクト

Flow Support:兵庫

がん患者の人生の流れを支えたい

起業したきっかけは?

大学生の時、陸上部のマネージャーをしていたことで、人の役に立つ仕事がやりたいと思い、大学卒業後、理学療法士を目指すことを決意しました。そして、理学療法士として大学病院、乳腺専門クリニック、在宅緩和ケアクリニックなどで勤務し、主にがんの方を専門に携わってきました。がんを告知され、懸命に治療に取り組む方々を目の当たりにして、命の大切さや生きることの有り難さを教えていただきました。同時に、心のケアの必要性も強く感じていました。
理学療法士は主に身体面のサポートを行いますが、人は身体と心を切り離せません。がんと向き合う方々の心のサポートをどうすればいいのかが課題でした。客観的に見てリハビリを卒業出来る方でも、死に対する不安を抱え、生きていくことに心細さを感じる方が少なくない現状で、課題の解決には、医療者と患者ではなく、同じ「人」として、地域でサポートをする体制が必要と感じ、「白衣を脱いだ医療の普及」を目的に起業を決意しました。

LED応募のきっかけは?

自分のやりたいことは今の仕事を続けていたら難しいと思い、2017年8月末に退職。今後の身の振り方を模索している中で、10月に兵庫県で実施された創業フェアに講演を聞きに行きました。その際に経済産業局の方に出会い、その日の夜にLED関西のイベントがあると教わり、そのままスタートアップカフェへ行きイベントに参加しました。
自分の想いを、自分の言葉にして書き、形にして整理するだけでも価値があると聞き、LED関西のエントリーシートへのチャレンジを決意しました。
スタートアップカフェに何度も通い、ゼロからシートの書き方を教えて頂き、そこで同じくLED関西にチャレンジする皆さんと支えあいながら頑張ってきたことで、最終的に沢山の応募からファイナリストに選んでいただくことができました。

LED関西ファイナリストになってから

私はまだ起業家として卵の状態でしたが、それをサポートしてくださることがとても嬉しかったです。シェアオフィスの無料利用、セミナー広告のご協力、連携先のご紹介、苦手なインターネット関係のアドバイス、他の起業家との交流の場の提供など…とても感謝しています。LED関西に参加していなければお会いできない大企業の管理職の方々と面識をいただくこともできました。
元々2018年6月開業の予定でしたが、少し前倒しで3月に開業届を出すことができました。現在は地域のNPOやボランティアの方々と一緒にカフェ形式の集いの場を設けたり、セミナー開催やイベントの企画など、地域ケアの土台をつくる仕事を始めています。今秋にはスクーリング事業も開始予定です。

LED関西応募を考えている方へのメッセージ

エントリーシートを書くのは、私にはとても敷居が高く感じました。でも、心にある想いを言葉に出して発信することの大切さを教えていただき、発信することで夢が実現するのだと、今は実感しています。自分の中にこんなに熱い想いがあったのだと、エントリーシートを書くことで気付きました。もしエントリー迷っている方がいれば、一歩でも前に踏み出てみてほしいと思います。

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